JTAGバウンダリースキャンとは
JTAGバウンダリースキャンは、CPU、FPGAなどのデジタル回路の開発、製造、テストの際に有用です。 デバイスがJTAG標準をサポートしていればテストすることができます。
回路の接続テスト
具体的には基板上のネットをHigh/Lowに動かして各機能部をテストができます。これにより、不良基板上の動作不良個所を特定できます。
ICの動作確認
JTAGを使用してIC内のレジスタや論理ゲートの状態を読み取り、検証することができます。これにより、ICが期待どおりに動作しているかどうかを確認できます。
デバッグツールの利用
JTAGを介してデバッグツールを使用することで、不良基板上の問題を特定しやすくなります。デバッグツールを使って、回路内の信号や状態をリアルタイムで監視できます。
FPGAの診断
JTAGは、FPGAのプログラム可能なロジックにアクセスするためにも使用されます。FPGAが不良状態にある場合、JTAGを使用して内部の状態を確認し、問題を特定できます。
アナログ回路や非JTAG対応のデバイスについて
JTAGバウンダリースキャンだけでは、アナログ回路や非JTAG対応のデバイスを検査するためには工夫が必要です。 基板のカバレッジを90%以上まで上げるためには、回路設計時にJTAGバウンダリースキャンを実施するための仕組み作りが有益です。
ちくま精機のJTAGバウンダリースキャンの取り組みについて
組み込み開発部ではJTAGバウンダリースキャンによる不良基板解析をお手伝いいたします。
- お客様の基板の仕様を確認して、対象のJTAGピンにアクセスできるように適切な配線と接続を確立します
- 通常、JTAGバウンダリースキャンはテストモードに切り替えてJTAG経由で制御可能な状態にします
- JTAGデバッグツールを使用して、基板上の回路やデバイスの状態を監視し、必要に応じてテストパターンを作成いたします
- JTAG経由でデバイス内部の状態を確認し、問題が特定された場合は不良箇所を修正するための対応策を検討します。これには、回路の再配線、不良ICの交換などが含まれます
- 解析の結果や実施した手順を文書化し、報告書として提供します。不良箇所や修正内容、将来の問題防止のための提案などを含めます
ちくま精機の組み込みソフト・ハード開発
ちくま精機の強み
- 産業機器開発の実績を活かし、多彩な機器との連動を実現します(232C、USB、LAN)
- 豊富な経験と知識から、お客様のビジョンを具現化するためのご殿案が可能です
- コミュニケーションを大切にし、チーム一丸となって課題を達成します
こんなお悩みにお応えします
- 設計リソースが不足している
- IoT化による高度な設計・開発が必要
- お客様の製品で不具合が出て困っている
- 時代のニーズに合わせた最新開発技術を導入したい
高付加価値製品の開発・設計リソース不足に応えます
お客様の要求仕様やラフな構想を元に開発と製造までを請け負います。大小の案件規模に関わらず、低コストで作ってほしいなどの個別のご相談もお受けいたします。
特に、FPD検査装置は液晶ディスプレイ製造業者、自動車産業、電子機器製造業者、半導体産業と幅広いお客様にご使用いただいております。FPD検査以外の周辺の検査にもご対応いたします。
ソフト・ハードともにお気軽にご相談ください
ちくま精機では仕様検討、ソフト・ハードの設計・開発、部品調達、試作・量産、その後のサポートに至るまで一貫対応が可能です。製造業の皆様のコストや品質、生産性の改善に貢献します。電子機器製造における専門技術を結集し、自ら製造工場である経験を活かして、お客様の納期・数量・予算のご要望に柔軟な提案をいたします。
設計者がヒアリングを行うことで、お客様の現場・仕様に最適なカスタマイズも可能です。製造現場のお悩みをお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
村澤(組込機器の開発)
私の専門領域は「FPGA」「回路設計」ですが、常に新しい技術に興味を持ち技術習得に努めています。また、チームでのコミュニケーションを大切にし、プロジェクトの成功に向けて取り組んでいます。趣味は厳冬期の過酷な山登りです。